葛飾納涼花火大会2024@松戸市矢切地区・野菊苑

祭りは都市の空に咲き、静かに過去になっていく


目次


撮影地と背景

今回の撮影地は、松戸市矢切の野菊苑。
江戸川を挟んで柴又の打ち上げ会場を正面から望むこの場所に、約20年住んでいながら、花火大会をここから見るのは初めてのことだった。

静かな住宅地の中にあるこの場所では、祭りの喧騒よりも都市の灯りと風の気配が際立つ。
人の賑わいを少し離れて記録することで、目の前の風景に“都市と夏”の境界線が見えてきた。


打ち上げ前の空気

花火の開始時刻が迫るにつれ、空は紫から青へと滑り込む。
会場の真正面にあたるこの場所では、金町駅近くのタワーマンションが画面右奥に映り、光と影が都市の形を描いてくれる。

打ち上げ前の会場方面

初発の空 — 夏の始まりを告げる一輪

空がまだ日中の名残を残している頃、最初の一輪が開く。
木立の奥に広がる都市の灯りと呼応するように、静かに咲いた光。
この瞬間に、「ここから見る葛飾の夏」が始まった。


ピンボケ前夜 — 視点の狭間にいた時間

ピントが葉の影へと迷い始める寸前、構図と光が交差した一枚が残っていた。
記録として捉えた最後の輪郭は、このあとゆるやかに記憶へと変わっていく。


木陰から見る花火 — ピントの外れた記憶たち

3枚のピンボケ写真に共通するのは、「見えていたはずの花火」が、葉の影越しに滲んでいったこと。
主題が写っていないことで、むしろ記憶の余白に語りかけてくる静けさがある。


都市の色彩 — 赤・青・緑の記録的な光

3枚の記録的な花火写真は、都市の夜空に刻まれた色彩の瞬間を捉えている。
一瞬で消える光の軌跡が、ピンボケ写真たちとは別の次元で記憶に残る。


立ち去る瞬間と帰路の記憶

野菊苑は花火鑑賞に人が集まるのに手狭です。途中で引き上げました。
その際にスマホとミラーレス一眼で、観客の後ろ姿を引きで入れました。


終わりに

葛飾納涼花火大会2024は、都市と自然、そして人々の記憶が交差する特別な夜でした。
少し離れた場所から眺めることで、祭りの喧騒を避けつつも、静かな風景と夏の気配をじっくり感じることができます。
この花火大会に限らず、会場から距離を置いて鑑賞するのは、都市の中に見出す余白として魅力ある方法だと感じています。

2025年も、この花火大会が無事に開催されることを願いながら、次はどこからこの夏の景色を眺めようか——そんな思いを少しずつ膨らませています。


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