回転展望レストラン跡【2026.06】@松戸ビル20階

10年ぶりの松戸ビル20階へ!「ばけごろうの空飛ぶ魔法の展望台」で見た、街の記憶と10年の変遷

松戸駅前にそびえ立つ松戸ビル。その20階は、かつて回転レストランとして多くの人に親しまれた、地上約80メートルの特別な空間です。

実は、この回転レストランが閉店したのは2003年のこと。私が松戸市に転居してきたのはその2年後の2005年だったため、当時営業していた頃の直接の思い出はありません。しかし、地域の歴史を調べるなかで、あの高所にあったユニークな空間の存在は常に気になっていました。

私があの20階フロアに初めて足を踏み入れたのは、今から10年前、2016年1月に開催されたイベントでのこと。当時は、ここから富士山の山頂に夕日が重なる「ダイヤモンド富士」を狙おうとカメラを携えて意気込んでいたのですが、惜しくも撮りそびれてしまったという、苦くも懐かしい思い出があります。

それから長い年月が流れ、一般の立ち入りが難しくなっていたあの空間のことを再び強く意識したのは、2025年9月のことでした。近隣で開催されたあるイベントをきっかけに、この20階という空間のポテンシャルや歴史に改めて光を当てたいと考え、当ブログでも「回転レストラン跡@松戸ビルヂング20階」という歴史をまとめた記事を公開しました。

「いつか、またあの20階に空間の可能性を確かめに入ってみたい」

そんな想いを抱き続けていたところ、2026年5月、まさにそのイベントが松戸ビル20階を会場として開催されることになり、私にとっては実に10年ぶりとなる大いなる再訪が叶いました。

しかし、その5月のイベントでは「眺望の撮影はOKなものの、SNSやブログなどのネット共有は遠慮してください」というルール。事情は分かりませんが、自分の中で温めていた「空間の未来への問い」と「10年ぶりの現実の景色」がカチリと繋がり、激しく心を動かされた瞬間だっただけに、その感動や空間の可能性をその場で発信できないもどかしさは、正直に言って非常に残念なものでした。

ただ、写真こそブログで公開することはできなかったものの、「10年ぶりにあの空間に立ち入ることができた」という事実は、私にとって大きな一つの区切りとなりました。そこでイベント終了後、これまでの松戸ビル20階に関する私自身の取り組みや想いを一度形にしておこうと、note記事「松戸ビル20階に関する取り組みまとめ」を執筆・公開した次第です。

――そんな一区切りを経て、チャンスはすぐに巡ってきました。

翌月の2026年6月、同会場で松戸のご当地キャラクター「ばけごろう」のイベント「ばけごろうの空飛ぶ魔法の展望台」が開催されることを知ります。

前月の件があったため、今回は事前にSNS上で事務局へ「撮影した景観写真をSNS等で共有することは可能か」を確認してみました。すると、「他のみなさんの映り込みに配慮していただければOKです」との丁寧なご返答をいただくことができたのです。

ルールをしっかりと確認し、クリアな確証を持てたことで、私は「今度こそ、松戸の『いま』の景色を、そしてこの空間の持つ力を記録として残し、発信しよう」と満を持して参加を申し込み、再びカメラを手に20階へと向かいました。

入場前に下から見上げた松戸ビル20階。
いつもは閉じられているブラインドが開けられ、最上階に明かりがともっているのを見て胸が高鳴る

1. 蘇る回転レストランの面影と、開放的な空間

エレベーターを降りて20階の会場入口へ向かうと、少し意外な光景が待っていました。なんと、展望エリアは「土足厳禁」のスタイル。ばけごろうの可愛いイラストとともに靴を脱いで入場する形になっており、かつての高級レストランのイメージから、地域に開かれた親しみやすい空間へと生まれ変わっていることを実感します。

イベントの入口。「お靴をぬいでほしいんだばけ〜!」とばけごろうが迎えてくれる

一歩中に足を踏み入れると、どこか懐かしい昭和レトロな空気感の中に、ばけごろうの可愛らしい演出が散りばめられていました。

ちょうど「ばけごろうステージ」が始まり、多くの来場者がステージ周辺に集まったタイミング。事務局からいただいたアドバイス通り、他のお客さんの映り込みにしっかりと配慮しつつ、一瞬の静けさを突いて展望フロアの広がりを写真に収めることができました。

緩やかなカーブを描く窓の向こうには、今も昔も変わらない江戸川の流れが広がる

この緩やかにアールを描いて続く窓枠こそ、まさにここがかつて「回転レストラン」であったことの雄弁な証拠です。直接の思い出はなくても、窓の外に広がるゆったりとした江戸川と緑豊かな河川敷を眺めていると、かつてここが街の特等席として賑わっていた気配が伝わってくるようです。地上約80メートルから眺めるこの開放感は、やはりこの場所だけの唯一無二の財産です。


2. 【松戸駅方面】10年でこれだけ変わった!新旧大比較(2016年 vs 2026年)

今回の訪問で私が最もやりたかったこと、それは手元に残っていた10年前(2016年1月)の写真との見比べです。ほぼ同じアングルから撮影した「10年前」と「現在(2026年6月)」の姿を並べてみました。

2016年1月撮影
2026年6月撮影

左側の2016年の写真では、冬ならではの快晴で筑波山の美しい二つの峰がくっきりと見えており、眼下には工事前の低い駅屋根や通路、当時、駅西口にあった「ダイエー」のオレンジのマークが確認できます。

一方、右側の現在の写真に目を移すと、あいにくの曇り空ではありますが、街が放つ密度の違いに圧倒されます。最大の変化は、やはり現在進行形で形を変える松戸駅の大規模改良工事です。工事中の駅通路はダンジョンのようになっていますが、その上では白い要塞のような新しい駅ビルの骨組みが立ち上がっているのがわかります。さらに、2025年8月に閉店を迎えた左上のダイエー周辺の変貌など、10年という歳月が確実に街を塗り替えてきたことが一目で分かります。


3. 【東京方面】失われた景色……新ビル完成で東京タワーは見えなくなった

続いて、視線を東京方面へと移します。ここでも、10年の歳月はドラマチックな、それどころか少し切ない変化をもたらしていました。

左側の写真は10年前、2016年1月の夕暮れ時に撮影した1枚です。この時はダイヤモンド富士こそ撮りそびれたものの、夕日に染まる美しい景色を捉えていました。

2016.01.24.
2026.06.21.撮影

燃えるような夕焼け空の中に立つ、東京スカイツリーの美しいシルエット。
そしてこの写真の最大のポイントは、スカイツリーのすぐ右隣にあります。遠くのビル群の向こう側から、まるで針のように細く鋭く突き出た「東京タワーの上部」が写り込んでいるのです。松戸から新旧の二大電波塔をこれほど綺麗に寄り添わせて1枚に収められた、貴重な瞬間でした。

あれから10年が経った今回(2026年6月)、再び同じ方角へレンズを向けました。それが右側の写真です。

梅雨時期の低い雲が立ち込めており、スカイツリーの頭頂部はまるで吸い込まれるように白い霧の彼方へ消えています。手前の紅白の鉄塔や、背後にひしめき合う超高層ビル群のディテールがフラットな光の中でくっきりと浮かび上がり、東京側のビル密度がこの10年でさらに増したことを実感させます。

しかし、ここで私はある決定的な事実に気づきました。

10年前に撮影した左側の写真でスカイツリーの右隣に針のように天辺だけが見えていた東京タワー。その位置を今回撮影した右側の写真でよく見返してみると……当時建設中だった高層ビルが、ちょうどその場所に堂々と完成しているのです。

つまり、たとえこの日が雲一つない快晴だったとしても、あの日見た東京タワーの姿は、この場所からはもう二度と見られないということが判明しました。

雲に隠れていたからではなく、新ビルの完成によって物理的に完全に見えなくなってしまったのです。10年という歳月は、手前の松戸駅だけでなく、はるか彼方の東京のスカイラインをも決定的に上書きしていました。


4. 結び:景色は生き物であり、10年の重みを感じる特等席

10年前にダイヤモンド富士を追いかけて初めて上った、松戸ビル20階。

2025年9月に歴史を紐解き、2026年5月のイベント時にもどかしさを抱えながらも一区切りとしてnoteにこれまでの取り組みをまとめ、 shadowから光の下へ。そして今回の6月のイベント。事前に事務局への確認と配慮を重ねた上で、ようやくこうして皆様に「20階からの最新の写景」をお届けすることができました。

晴天の筑波山は見えず、夕暮れの二大タワーも過去のもの。スカイツリーすら雲に隠れるというあいにくのコンディションではありましたが、だからこそ「景色は生き物であり、気づいた時には失われているかもしれない」という冷厳な事実と、10年の重みをリアルに突きつけられた、極めて価値のある再訪となりました。

2005年にこの街に転居してきてから、気づけば20年以上。ダイエーの閉店や駅の大規模工事など、街の移り変わりをこの高さから定点観測できる喜びを噛み締めつつ、これからもこの松戸ビル20階が、地域の交流や、変わりゆく街の歴史を観察・共有できる特別な場所として活用されていくことを切に願っています。


追記:なんと7月にも追加開催が決定!

この記事でご紹介した「ばけごろうの空飛ぶ魔法の展望台」ですが、大好評につき2026年7月にも追加開催されることになったそうです!

公式SNSでアナウンスが発信されていましたので、以下に埋め込んでおきます。

もし「あの空間に入ってみたい」「変わりゆく松戸のいまの景色を自分の目で見てみたい」という方がいらっしゃれば、この7月の貴重な追加機会にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

他のお客さんの映り込みなどマナーに配慮すれば、素晴らしい景色を写真に残して共有することもできますよ!

公式のSNS投稿にもあります通り、7/15(水)「ばけごろう公式サイト」に受付フォームが開設されるはずです。
ちなみ今回は、6/15(月)10:00から受付が始まり、2~3時間程度で枠が埋まったそうです。

耐震性による市役所更新にともう仮庁舎移転が、賃貸オフィス物件であった松戸ビル20階が、このような交流の場になったことを本当にうれしく思います。

ついでといってはアレですが、松戸市以外の皆様。リンクしてある松戸市のふるさと納税で、松戸市を応援していただけないでしょうか?ついでにオイラのブログもおうえんしていただけると、トッテモウレシイデス。

昼間でも、蛍光灯の窓への映り込みが目につきました、混雑具合にもよりますが、次回は穴あきレフ板を持っていこうと思います。


大事なことなのでもう一度、ついでにオイラのブログもおうえんしていただけると、トッテモウレシイデス。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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